スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

100万回死んでも少女は死体回収屋の苦労を知らない レビュー

100万回死んでも少女は死体回収屋の苦労を知らない/割石裂

100万回死んでも少女は死体回収屋の苦労を知らない/割石裂


富士見ファンタジア文庫より8月の新刊「100万回死んでも少女は死体回収屋の苦労を知らない」のレビューです。

基本情報
100万回死んでも少女は死体回収屋の苦労を知らない
作者 割石裂
イラスト ゆーぽん
ジャンル ファンタジー、コメディ


あらすじ
冒険者たちが日々迷宮に挑戦している世界。
彼らは死んでも棺になり復活可能の特異な存在だ。
そんな彼らの棺を回収し、復活させることを生業とする死体回収屋のブリッドは、ある日古びた棺を復活させる。
ところが、現れたのは裸の美少女だった!?
「わたしの裸の鑑賞料は回収100万回ぶんだよっ!」
と突然ムチャ振りをする、スゴ腕冒険者(自称)の少女ニナ!!ところが、迷宮に向かったと思えば“階段から落ちて死亡!?”“天井に突き刺さって死亡!?”という具合に死にまくり―!?
この物語はそんなトンデモ冒険者ニナに振り回され続ける回収屋ブリッドの苦悩を描く、非常識迷宮ファンタジーである!!
第二十六回ファンタジア大賞準大賞受賞作。


評価
.キャラクタ:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
  イラスト:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
.ストーリー:☆☆☆☆☆☆☆★ 7.5
.ドタバタ度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
..総合評価:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆★ 7.5


感想
ダンジョンで力尽きた勇者を運び出す死体回収屋と、危険知らずの少女のファンタジーコメディ。
ファンタジー作品の多くでは主人公たちパーティは基本死なない。
なぜなら勇者たちが死んだシーンを描いても面白くないからだ。
でもこの作品は逆にヒロインをバンバン死なせてギャグにするという新しい発想である。
そしてそれに付随する死体回収屋という職業を作っている。

と、ここまでは面白そうな設定が揃っているのだが、実際に文章にしてみると…そこまで面白くないな。
ヒロインがダンジョンで死ぬ。主人公が回収する。それはいい。
でも、その最中は結局主人公がもくもくと棺を拾うだけ。
ヒロインは何もしゃべれない。
だから笑いが生まれてこない。
主人公は一人愚痴を垂れ流すだけ。ヒロインは復活してまた無茶するだけ。
そしてやっぱりというか、脳みそ筋肉のヒロインが受け付けられない。
これは個人差があるかもしれないが、自分は向う見ずヒロインが嫌いなので何も考えずダンジョンへ突っ込んでは死んで主人公に助けられている姿を見るとイラッとする。
主人公もこのヒロインを助ける理由なんかないと思うんだけどなあ。
さらに、なぜかストーリーの最後でヒロインの力が覚醒して…。
なんでこういうパターンにしちゃうのかなあ。
発想は面白いけど文章にしてみるとそれほど面白くなかった、という点で良い子の諸君!のAAを思い出すような作品だった。
スポンサーサイト

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 レビュー

ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) (富士見ファンタジア文庫)/羊太郎/著(文庫)

ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード) (富士見ファンタジア文庫)/羊太郎/著(文庫)


富士見ファンタジア文庫より7月の新刊「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」のレビューです。

基本情報
作者 羊太郎
イラスト 三嶋くろね
ジャンル ファンタジー、学園、バトル


あらすじ
アルザーノ帝国魔術学院非常勤講師・グレン=レーダスは、自習→居眠りの常習犯。
まともに教壇に立ったと思いきや、黒板に教科書を釘で打ち付けたりと、生徒もあきれるロクでなし。そんなグレンに本気でキレた生徒、“教師泣かせ”のシスティーナ=フィーベルから決闘を申し込まれるも―結果は大差でグレンが敗北という残念な幕切れで…。
しかし、学院を襲う未曾有のテロ事件に生徒たちが巻き込まれた時、「俺の生徒に手ぇ出してんじゃねえよ」グレンの本領が発揮される!
第26回ファンタジア大賞“大賞”受賞の超破天荒新世代学園アクションファンタジー!


評価
.キャラクタ:☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
  イラスト:☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9

.ストーリー:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
.ドタバタ度:☆☆☆☆☆☆☆☆★ 8.5
..総合評価:☆☆☆☆☆☆☆☆★ 8.5
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆★ 8.5



感想
ファンタジア大賞受賞作品。
ニートな主人公が魔導学園の臨時講師になるファンタジーコメディ。
もともと購入する予定はなかったのだが、評判の高さと絵師のネームバリュー、そして書店で手にとってみたときにヒロインの一人が可愛かったことから購入。
評判はよかったのだがとにかく最初が読みづらい。
というのも個人的に嫌いなネット小説系のノリの主人公で、能力があるはずなのにやる気を出さない姿が非常にイラついた。

このまま終わっていたら評価は低かったのだが、この作品はそこからが違った。
ヒロインの真摯な姿に改心した主人公がようやくやる気を出し、本気を出してから話が一気に加速し面白くなった。
作中では現代のトレンドとなっている「一文節魔法」と古き良き「三文節魔法」のメリットとデメリットについて触れられており、主人公は三文節魔法しか使えないため高速での魔法の撃ちあいでは弱い。
しかしエネルギー効率や微調整が効くなど一文節魔法では成しえないメリットを持ち、作中のバトルではヒロインと共闘することで弱さを克服している。
もちろん主人公が突然覚醒して無双する!といった最近の糞みたいなトレンドではなく、ヒロインにも見せ場があるのが大きい。

総合的なストーリー評価はまあ普通程度に収まるのだが、イラストも含めヒロインがとにかく可愛いのがこの作品の成功ポイントの一つであろう。
ボブカットで正統派なヒロイン、ルミアちゃんが素晴らしい。
相方であるシスティーナももちろんいい。
キャラが可愛いというのは単体で、ということでももちろんなのだが、やはりキャラの魅力を引き出すのは他人との掛け合い。
主人公とルミア、主人公とシスティーナ、そしてルミアとシスティーナ。
どのやりとりにも見所があり、非常によく噛み合っている。
互いが互いの魅力を引き出しあっているといえるだろう。
久々に新人作家から注目するに値する作品が出てきた。

蒼井葉留の正しい日本語 レビュー

蒼井葉留の正しい日本語/竹岡葉月

蒼井葉留の正しい日本語/竹岡葉月


富士見ファンタジア文庫より5月の新刊「蒼井葉留の正しい日本語」のレビューです。

基本情報
蒼井葉留の正しい日本語
作者 竹岡葉月
イラスト タケオカミホ
ジャンル 学園、ラブコメ


あらすじ
ラノベ作家になるという夢を叶えるべく、高校進学と同時にひとり暮らしを決めた久坂縁。
彼が新居である「鳩居寮」で出会った少女・蒼井葉留は、パッと見は可憐、中身は「辞書」と「正しい日本語」を愛しすぎる変人だった。
「あのあの、久坂君。ここの、奥義“土龍天翔爆裂拳”とはどういう意味でしょうか」
書き上げたばかりの原稿を真っ赤に校正され、中二ワードの意味を真っ正面から質問され、縁のライフは削られっぱなし!
ラノベ作家(志望)と日本語少女のディクショナル・ラブコメディ、開幕です!!


評価
.キャラクタ:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
  イラスト:☆☆☆☆☆☆☆☆★ 8.5
.ストーリー:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
.ドタバタ度:☆☆☆☆☆☆☆★ 7.5
..総合評価:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8


感想
ラノベ作家志望の主人公が、辞書フリークの文学少女と出会うラブコメ。
作者は「おおコウスケよ、えらべないとはなさけない!(☆9.5)」「政宗くんのリベンジ(☆7.5)」の竹岡葉月。
そしてイラストは「文学少女シリーズ」のタケオカミホ。
テーマがテーマなだけに読む前から文学少女を意識していた読者は少なくないだろう。

物語は高校入学と同時に寮生活を始めることになった主人公が、自分のラノベをヒロインに読まれてしまい、赤ペンで修正されるところから始まる。
赤ペン先生は文章構造などには真剣につっこむのに、いわゆる「中二病」表現にはどこか抜けたような返しをするというのがこの話のキモ。
一方、寮生に恋愛成就の依頼をされ、こちらも日本語の綺麗さを活かして解決に向かうというのが大まかな筋書き。
さすがにベテラン竹岡さんのラブコメはどちらも質が高い。
ただ、両者を個別に見ればレベルが高いのだが、どうも食い合わせが悪く軸が定まってないように見える。
ワナビの主人公と辞書フリークのメインヒロインの絡みを中心としたコメディをやりたいのか、日本語の美しさを全面にだしたラブコメをやりたいのか、ちょっと焦点が合ってないように思える。
個人的には言葉の由来やうんちくなどが楽しかったので、コメディ方面にもっと舵を切ってほしいと思った。

勇者リンの伝説 5 感想

勇者リンの伝説      Lv.5

勇者リンの伝説 Lv.5


富士見ファンタジア文庫より「勇者リンの伝説 5」の感想です。

基本情報
勇者リンの伝説
作者 琴平稜
イラスト Karory
ジャンル ファンタジー、学園、ドタバタラブコメ
既刊5巻完結


あらすじ
冒険者育成機関ユースタシア学園に通う伝記士課程の少年カイ。
未だ勇者になる夢を諦めきれない彼に、幾度目かの勇者転向のチャンスが訪れる。
それは、学年末テスト。
優秀な成績を修めて課程変更を狙うカイだが、結果はまさかの赤点で…!?

「過去に飛べる魔法とかねえかなぁ…」
「ありますよ?」

追い詰められたカイの呟きがきっかけで、時間移動をすることに。
赤点を回避しようと過去を改変する度に、ジルがアイドルになったり、ニーナが神を崇め始めたりと、大騒動。
ついには、リンとカイの関係にまで影響が…!?
これは傍迷惑なパーティーによる、時空をも股にかけた伝説の記録である。


感想
肉体派の伝記師とちっちゃな勇者のファンタジーコメディ、完結編。
正直なところ、3巻、4巻と勢いが落ちていたこの作品、読み始めるまではそんなに期待してなかった。
5巻はマジックアイテムで主人公たちが時間旅行をしまくるというものだが、これがスマッシュヒット。
おそらくこのシリーズの中で一番面白いのではないだろうか。
もともと新人離れしたギャグの勢いとキャラクター描写が評価されてきたこの作品、3、4巻ではなりを潜めていたがこれが本来のスタイルなんだと改めて実感。
普通なら重くなってしまう最終巻の〆を、しっとりながらもこの作品らしい結末にしてくれた。
この勢いが安定して出せれば、次回作でもきっと評価が得られるだろう。


評価
.キャラクタ:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9.5
  イラスト:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
.ストーリー:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9.5

.ドタバタ度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 10
..総合評価:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9.5
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★ 9.5

オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち レビュー

オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち/長岡マキ子

オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち/長岡マキ子


富士見ファンタジア文庫より3月の新刊「オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち」のレビューです。

基本情報
オタク荘の腐ってやがるお嬢様たち
作者 長岡マキ子
イラスト 森岡しじみ
ジャンル 学園、サブカル、ドタバタコメディ


あらすじ
俺こと霧島英君の通う清聖学園(一昨年まで女子高)には、小さな学生寮がある。
俺の母親が寮の管理人を務める「オーガスタ・クリスタル荘」。
通称「オタク荘」にはその名前から連想される「オタク」とは無縁の美少女たちが住んでいる。
しかも小説家だの、陸上部のエースだの、はては天才発明家だったり、本物のアイドルもいるらしい。
その中でも校内でぶっちぎりの人気を誇る生徒会長の御車響子はもちろん「オタク」であるはずもない…と思ってたさ。
あの事件が起こるまではな。
彼女の秘密を知ってしまった俺は、なぜか「オタク荘」の管理人をしながら、まったく知らない世界に飛び込むことに!?


評価
.キャラクタ:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
  イラスト:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
.ストーリー:☆☆☆☆☆☆☆★ 7.5
.ドタバタ度:☆☆☆☆☆☆☆☆★ 8.5
..総合評価:☆☆☆☆☆☆☆☆ 8
オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆★ 7.5


感想
お嬢様学校の寮の管理人になった主人公がオタク荘に住む女の子たちの秘密を知ってしまうオタク系ドタバタコメディ。
もうね、この手の話はすでに飽き飽きしているんですよ。
でも金髪お嬢様がメインヒロインとなれば釣られて購入してしまうのが悲しいところ。

腐女子をメインテーマに扱っているだけに作中は薄味ながらも腐女子について理解が深められるような描写はなされている。
ただしそれがストーリー構成にまで還元されているかというと疑問点が多い。
この巻では最初に出てきた金髪お嬢様の悩みを解決するのがメインストーリーとなっていくのだが、最初の同人会で不自然なほど早足でオタク荘の女子と邂逅している。
その後他の女の子たちがストーリーに絡んでくるかと言えばそうでもなく、金髪お嬢様の話が進み、そして最後に別のヒロインがとんでもないことを言うのだが…。
別のヒロインに何かさせるには彼女の心理描写が圧倒的に不足しているため唐突にしか感じられず、結果として話がブチ切れているようにとらえられる。
この巻は他のヒロインの情報はなるべく隠し、同人会場でも会わないようにして、一人のヒロインに集中したほうが物語の流れとしてスッキリしたのではないだろうか。
最後に別のヒロインが出てきたことで最初のヒロインの問題解決も余韻がなくあっさりと流されてしまった印象を感じる。
この作者の他の作品は読んでいないが、どのシリーズも割と短い巻数で終わっているため焦っているのか編集の意図が入っているのかはわからない。
でもラノベという媒体で発売する以上、1巻での終わりかたを見据えてのストーリー構成をしてほしかった。

テーマ : ライトノベル - ジャンル : 本・雑誌

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。